テーマ「Design2050」
メインテーマは「Design 2050」----。「気候変動」や「人口問題」などの諸問題が、世界レベルで深刻化するなか、これからの建築や都市はどうあるべきなのか? この問いかけに対して、UIA2011東京大会が掲げるテーマが「Design 2050」です。大会では、2050年そしてその先の将来像を描き出し、持続可能な未来に向けて世界の建築家が共有すべき新しいパラダイムについて語り合います。
メインテーマ:「Design 2050」の主旨
今や「気候変動」は、世界中の関心を呼ぶ重大な課題となり、京都議定書 (気候変動に関する国際連合枠組条約の京都議定書) 後の枠組みについて、活発な綱引きが始まっています。日本政府は2050年までに温暖化ガス排出量を2000年比で50%削減するよう提案しています。
もう一つの深刻な課題は「人口問題」です。世界人口は爆発的な増加傾向にある一方、日本では極端な少子高齢化社会へと急速に踏み込みつつあります。似たような事態は、他の多くの国々でも進行しています。
こうした「フォアキャスティング (forecasting) :予測」を背景に、持続可能な建築環境における生活の質を「デザイン」するためには、これまでとは全く異なるアプローチが求められます。
振り返れば、1933年に開かれたCIAM (近代建築国際会議) の第4次大会で、ル・コルビュジエらが起草した「アテネ憲章」は、20世紀を通じて世界中の都市や建築の規範となりました。しかし、その後私たち建築家は、それに代わる21世紀のモデルを描くには至っておらず、持続可能な未来のビジョンはいまだに明らかではありません。
そこで、私たちが提唱するのは、従来のフォアキャスティングに代わる「バックキャスティング (backcasting) :逆予測」による戦略的手法です。まず、喫緊の課題から発する未来のビジョンを描き出し、そこから現在へと時間をさかのぼりながら今後あるべき展開を解いてゆく----。
そうしたバックキャスティングの手法を提唱することこそが、建築家の使命であり、倫理、美学、技術、そして経済を統合し、未来に向けた社会全体の文化的ビジョンを描く職能にほかなりません。 UIA2011東京大会は、来るべく2050年の、さらにその先の未来のビジョンについて語り合い、共有し合う格好の機会となります。
サブテーマ:「Design 2050」を巡る「環境」「情報」「生命」
「環境」「情報」「生命」の3つのサブテーマを、時間軸、同時代軸の双方から立体的に組み立て、複雑に絡まり合った現代の諸問題を多角的に考える機会を創出します。講演、シンポジウム、展示、イベント、ツアーを有機的に関連させて、世界の様々な分野から多様な参加者を得て、未来につながる多くの対話や出会いを生み出します。
